映画のタイトルロールが与える印象

映画のオープニングタイトルは作品の世界観に合った印象的な情報が出される。

今回私が選んだ映画は2022年9月16日に公開された原田眞人監督の『ヘルドッグス』。個人的にとても好きな映画で、今までに3回以上鑑賞した。原作も読み、ヘルドッグスの人間味溢れる世界観に魅了されている。

この映画は、主人公の兼高昭吾が愛する人が殺害された復讐にのめり込む警察官で、その狂犬っぷりから関東最大のヤクザ組織に潜入捜査官として潜入し、トップに上り詰めて秘密ファイルを手にいれるミッションを課されるという話。

オープニングのタイトルで出されるのがこちらのロゴ。金色の英語タイトルにカタカナの「ヘルドッグス」が浮かび上がっているデザイン。赤い「ヘルドッグス」が兼高を表し「地獄の犬」として組織に上り詰めていく物語に沿ったデザインだと思う。

次に出されるのがこちらのスタッフロール。映画が始まって約10分後という少し遅めの出方。兼高とタッグを組む室岡が潜入先に到着する場面で表示される。

画面サイズを埋め尽くすような出方によって非常に迫力が出ているのと、朽ち果てた廃墟をバックに「鮮血」を表すかのような赤い文字が作品の世界観に非常に合っている。これから起こる男同士の戦いをイメージするような「無骨」な印象を与えている。

気づいたことは、出演者の名前はエフェクトがかからずにパッと出るのに対して、原作者や配給会社、監督の名前などはフェードがかかって出てくるということ。出演者を目立たせるようにしているのかもしれないと感じた。

後ろで映像が進みながらスタッフロールが出るため、邪魔をしないように画面の隅に文字が寄せられているのも特徴的。

タイトルデザインは赤松陽構造さん、タイトル制作は川口和子さん。

角永楓華's Ownd

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